「オイスターカードの購入は必要?」
「ロンドン地下鉄の乗り方が分からない」
「地下鉄の路線図マップや料金がよく分からない(汗)」
この記事は、初めてロンドンの地下鉄に乗る方に向けて書いています。
ロンドンの地下鉄はクレジットカードで乗れます。コンタクトレス決済(タッチ決済)に対応したクレジットカードやスマホがあれば、紙の乗車券やオイスターカードの購入は不要です。しかも事前設定やアプリのインストールも必要ありません。
ここでは、2023年現在のキャッシュレス時代におけるロンドンの地下鉄の乗り方を解説してきます。
なお、ロンドンのバスもクレジットカードで乗車できます。ロンドンバスの乗り方は下の記事をご覧ください。
ロンドンの地下鉄を使う上での豆知識
世界最古の地下鉄として有名な「ロンドンの地下鉄(アンダーグラウンド)」。また、世界一初乗り運賃が高額な電車としても有名です(2023年12月時点で初乗り運賃は500円相当)。
2023年12月時点で11路線と272駅があり、総距離は400キロメートル。これは東京から兵庫県までの距離に相当します。
ロンドン市内の11路線をカバー
2023年12月現在、ロンドンの地下鉄は11の路線が走っています。路線ごとにテーマカラーが決まっており、例えばサークル線は赤色、ノーザン線は黒色です。
ロンドンの地下鉄の料金はゾーン制
ロンドンの地下鉄では、各駅がゾーン1からゾーン9のいずれかに区分されています。ロンドンの中心部がゾーン1で、最も外側がゾーン9です。
乗車料金は移動したゾーンに応じて決まります。ゾーン1間の移動で1回2.7ポンドから、ゾーン1からゾーン9までの移動で1回4.7ポンドからとなります。
なお、ロンドンの有名な観光スポットであるロンドンナショナルギャラリーや大英博物館、バッキンガム宮殿、セントポール大聖堂等はゾーン1かゾーン2に属する場合がほとんどです。
1日の乗車料金の上限が決まっている
ロンドンの地下鉄では1日あたりの乗車料金の上限が決まっています。これは「fare cap」と呼ばれています。例えば、「ゾーン1〜2」の範囲で地下鉄に何回乗っても乗車料金の上限は8.1ポンド(2023年11月時点)です。
このfare cap制度は観光客にとっては大変有り難い制度です。特に事前の登録は必要なく、乗車料金が上限額を上回った時点で請求額は上限額に留まります。
ロンドンの地下鉄は、乗車時と下車時の両方で自動改札を通る
イギリスでは、日本と同様に乗車時と下車時に自動改札を通ります。
なお、日本のSuicaよりも機械の反応が遅いので、タッチし忘れにご注意ください。私の感覚では日本のSuicaより2倍ぐらい反応が遅い印象です。しっかりとピッと音がなるまでタッチし続けてください。仮にタッチをし忘れると、当該路線の最大運賃(10ポンドぐらい)が請求されます。
ロンドン地下鉄の大部分ではスマホの電波が入らない
ロンドンの地下鉄の大部分は、スマホの電波が入りません。駅構内のプラットホームも圏外です。
イギリス政府は2024年末までに全ての地下鉄駅構内とトンネルの中でインターネットが使えるようにする予定です。しかし、2023年11月時点で8割近くの駅やトンネルで電波が入りません。本当に2024年に間に合うのか疑問です。
また、地下鉄では全てのスマホキャリアの電波が通じるわけではなく、私が現地で契約している携帯電話会社は電波が入りません。一方で、楽天モバイルは電波が通じました(マジで海外での電波の入りやすさは3キャリアの中で最強だと思っています)。
ロンドン地下鉄のオンピーク料金とオフピーク料金
ロンドンの地下鉄では、混雑緩和のため、時間帯により乗車料金が異なります。観光スポットの大部分が含まれるゾーン1〜2区間の差額は0.8ポンドですが、ロンドン・ガトウィック空港からキングスクロス駅といった長距離になると差額が8.1ポンドと無視できない金額となります。
ロンドンの郊外まで行かれる際は、事前に公式サイトでオンピーク料金とオフピーク料金を調べておきましょう。
乗車時に改札機にタッチした時間で判定
ロンドン地下鉄では、オンピークとオフピークの判定は、乗車時に改札機にタッチした時間で判定されます。例えば、乗車するため午後15時50分にクレジットカードをタッチした場合は、午後16時以降に降車した場合でも適用される料金は「オフピーク料金」です。
ロンドン地下鉄の子ども料金
ロンドンの地下鉄では子ども料金が設定されています。ここでは、日本からイギリスへ旅行で訪れる方に対象を絞って解説していきます。
11歳未満の子どもは無料
大人が同伴する場合に限り、年齢が11歳未満のお子さんは無料で乗車できます。しかも、大人1人につきお子様4名まで無料です。事前の手続きは不要ですが、駅員から年齢確認された時のために身分証明書(パスポート等)を携帯しておきましょう。
子供と一緒に自動改札を通る時は、大きなドアが付いている改札を通るのがおすすめです。家族連れや大きな荷物を持っている人、身体の不自由な乗客向けに設計されていて、通常のドアよりもゲートが長めに開くよう設定されています。
11歳から16歳までの子どもは割引料金が適用
年齢が11歳から16歳までの子供は割引料金が適用されます。
ただし、この割引料金は紙の乗車券を使っている人に恩恵があるもので、クレジットカードやオイスターカードを使用している人は元々ペーパーレス割引が適用されるため、あまり恩恵がありません。
定期券を購入するなら話は別ですが、そこまで長期滞在する人もいないと思います。したがって、11歳から16歳までの子供は、大人と同じ取り扱いで良いと思います。
ロンドンでは鉄道ストライキに注意!
2022年以降、イギリスでは公共交通機関のストライキが多発しています。
昔は労働組合と会社の話し合いで計画中止となることが多かったですが、現在では、そのままストライキに突入する事例が多く起きています。
イギリスを旅行する時は、事前にストライキの計画を調べておきましょう。
2023年3月5日より地下鉄の乗車料金が値上げされました
ロンドン交通局では2023年3月5日より乗車料金が値上げされました。値上げ率は全体平均でプラス5.9%。前回の値上げは2022年10月だったので1年を待たずしての値上げです。
例えば、次の乗車料金が値上げされています。
(詳細はロンドン交通局のページを参照ください。またロンドン交通局の乗車料金検索ページからも調べられます)
- ゾーン1におけるオンピークの乗車料金:2.5ポンドから2.8ポンドに値上げ
- ゾーン1〜2区間の1日上限:7.7ポンドから8.1ポンドに値上げ
なお、2023年12月時点で上記料金からの変更はありません。
ロンドンの地下鉄はクレジットカードで乗車可能
ロンドンの地下鉄では、コンタクトレス決済(タッチ決済)に対応したクレジットカードやスマホがあれば、自動改札にタッチするだけで乗ることができます。
スマホに専用のアプリをインストールする必要も券売機で紙の乗車券を購入する必要もありません。しかも、こうしたコンタクトレス決済で乗車すると運賃が通常の半額程度になります(前述の乗車金額は割引後の金額で記載しています)。
イギリスを観光するなら、絶対にタッチ決済に対応したクレジットカードを持参するべきです。ただし、1枚のクレジットカードを複数人で使い回すことはできないため注意してください。
オイスターカードは不要
ロンドンの地下鉄では、オイスターカードは不要です。未だにオイスターカードの買い方を解説している旅行ガイドブックや旅行サイトが多いですが、クレジットカードがオイスターカードの代わりをしてくれます。
2023年時点では、現地在住の人でオイスターカードを使っている人は少数派です。みんなクレジットカードやデビットカードで乗車しています。
オイスターカードのメリットは、券売機で紙のチケットを買うよりも半額近い料金で乗れることでした。しかし、クレジットカードもオイスターカードと同じ料金体系が適用されます。
コンタクトレス決済に対応したクレジットカードが普及している今、わざわざオイスターカードを購入するメリットはありません。
コンタクトレス決済に対応したクレジットカード
このマークがあれば、英国外で発行されたクレジットカードでもロンドンの地下鉄で使うことができます。
日本では「Visaタッチ」が普及していますが、Visaに限らず、コンタクトレスのマークがあるクレジットカードを持っていれば自動改札にタッチするだけで通れます。
個人的には海外の空港ラウンジを無料で使えるプライオリティパスが付帯する楽天プレミアムカードがタッチ決済にも対応していておすすめです。
モバイル決済の対応状況
ロンドンの地下鉄では、スマートフォンやスマートウォッチを自動改札にタッチするだけで通れます。専用のスマホアプリのインストールは不要です。
但し、端末の電池の残量には注意してください。電池切れで降車時にタッチできなかった場合、その路線における運賃の上限料金(平均10ポンド)が適用されます。
ロンドン地下鉄の乗り方から乗り換え、降り方まで
ここではロンドンの地下鉄を乗る時から降りる時まで、順に従って解説していきます。
地下鉄の入り口を探す
この「UNDERGROUND」が描かれた案内板がロンドンの地下鉄の目印です。
この看板の所を降りると地下鉄の駅構内にたどり着きます。
自動改札を通る(乗車時)
地下鉄の駅についたら自動改札を通って駅の構内に入ります。右手にある黄色のカードリーダーにタッチ決済機能が付いた端末やオイスターカードを当てると「ピッ!」という音がして、改札のドアが開きます。
数秒で閉まってしまいますので、ドアが空いたら急いで通り抜けましょう。
プラットホームへ降りる
改札口を通ったら、地下鉄のプラットホームへ向かいます。
ロンドン地下鉄のエスカレーターは速い速度で動きますので転倒しないようご注意ください。日本のエスカレーターの2倍ぐらいの速度で動きます(汗)。
初めて乗ると驚くこと間違いなしです。
電車に乗る
プラットホームに電車が入ってきたら、電車に乗ります。ロンドンの地下鉄では、日本と同じく降りる人が優先です。
また、日本と異なり車掌がいないため、ドアを締める際の安全確認が少しおろそかになっています。駆け込み乗車でドアに挟まる人をよく見かけるのでご注意ください。
なお、ロンドンの地下鉄は世界最古ということもあり、空調設備がない路線もあります。夏場のこうした路線は蒸し風呂状態です(笑)。
車内へのフタが空いたアルコール飲料の持ち込みは禁止です。
電車を降りる
電車が駅に着くと、ドアは自動で開きます。但し一部区間や時間帯によっては、自分でドアを開けるボタンを押す必要があります。
その時は慌てずにボタンを押してドアを開けて降りるようにしてください。
電車の乗り換え
乗り換え時は電車からプラットホームに降りた後、落ち着いて案内板を探してください。ロンドン地下鉄の案内板は非常に充実しており、必ず見つけられます。
ロンドンの地下鉄は乗り換えに意外と時間を要します。電車自体もよく遅延が発生するので、観光の際はなるべく余裕を持って行動するよう心がけましょう。
電車を降りて駅の出口に向かう
地下鉄の駅の出口に向かう時は、電車からプラットホームに降りた後、黒色に黄色で書かれた「WAY OUT」の看板を探してください。この「WAY OUT」の指示に従って歩くと、駅の出口にたどり着くことができます。
自動改札を通る(下車時)
ロンドンの地下鉄では、下車するときも自動改札を通る必要があります。乗車時と同様に黄色のカードリーダーにタッチするとドアが開き、目の前の液晶に料金が表示されます。
なお、タッチ決済を忘れると、最大運賃(平均して10ポンド弱)が請求されるます。
ロンドンの地下鉄を使う時の乗り換えルートの検索や料金の調べ方
ロンドンの地下鉄を利用する際におすすめのサイトやルート検索アプリを紹介します。
ロンドン地下鉄の路線図マップ
公式のロンドン交通局が提供する地下鉄の路線図マップです。ゾーン区分も記載されています。
なお、ロンドン交通局のHPでは、乗車駅と降車駅を入力すると運賃が表示されます。大人料金のほか、子供料金なども調べることができる優れものです。
アプリ:Google Map
私はGoogle Mapを使ってロンドン地下鉄の駅を調べたり、ルート検索することが多いです。
事前に地図をスマホにダウンロードすると、オフラインでもマップを確認できます。スマホの電波が入らないロンドンの地下鉄では重宝します。
また、ロンドンの地下鉄ではストライキが多発していますが、ストライキ等の理由による電車の遅延情報もリアルタイムで表示されます。
アプリ:Apple maps(アップルの純正マップ)
iPhoneユーザー限定となりますが、Appleの純正マップもおすすめです。
アプリ:Citymapper
ロンドン在住者に人気のCitymapperです。ここで紹介したアプリでは唯一、ルート検索時に電車の運賃も表示される点が特徴です。
ロンドン地下鉄に乗るなら知っておきたい英語表現
ロンドンの地下鉄を利用するなら知っておきたいイギリス英語の表現一覧です。日本人はアメリカ英語を学習しますので、特にTubeとかLift、Carriageは聞き慣れない単語だと思います。
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