ロンドンで2番目に大きな空港「ガトウィック空港」への市内からの行き方を詳しく説明します。
「ガトウィック・エクスプレスを使えば良いんでしょ!」
「乗車券はどこで買えば良いの?」
こんな疑問をお持ちの方は是非、本記事を読んでいただけたらと思います。
- おすすめのアクセス手段は「ナショナルレール(サザン鉄道、テムズリンク)」
- 最速のガトウィック・エクスプレスと乗車時間は大きく変わらず、所要時間35分〜50分
- タッチ決済に対応したクレジットカードがあれば乗車券の購入不要
格安航空会社(LCC)が集結する「ガトウィック空港」
ガトウィック空港はロンドンで2番目大きさを誇る空港です。
コロナ前の2019年の旅客数は4,600万人で、ヒースロー空港を利用する人の約半分です。
非常に多くの人が利用する一方、ガトウィック空港のターミナルは「北ターミナル」と「南ターミナル」の2つだけ。しかも、滑走路は1つしかありません。
そのため、「世界で最も効率的な運営を行っている空港」と呼ばれることもあります。
引用元:ガトウィック空港公式サイト
多くの格安航空会社(LCC)が使用
ガトウィック空港は多くの格安航空会社(LCC)が使用しています。
- イージージェット
- ライアンエアー
- ウィズエアー
- ブエリング航空、等
この中で最も発着が多い航空会社はイージージェットです。
2019年の利用者は1,900万人と全体の4割を占めています。


ターミナル間は自動運転の無料モノレールで移動
ガトウィック空港では、電車は「南ターミナル」までしか繋がっていません。
2つのターミナル間は、自動運転の無料モノレールを使って移動します。
従って、ガトウィック空港の「北ターミナル」を使う人は、電車で南ターミナルに着いた後に、モノレールを使って北ターミナルに移動します。
モノレールの所要時間は5分程度です。
ターミナル自体も広くないため、ヒースロー空港ほど歩かずに移動できます。
ロンドン市内からガトウィック空港へのアクセス、行き方
ロンドン市内からガトウィック空港へのアクセス方法は主に4つ!
- ナショナルレール(サザン鉄道、テムズリンク)
- ガトウィック・エクスプレス
- バス(ナショナル・エクスプレス)
- タクシー
この中でおすすめの移動手段は「ナショナルレール」です。
「ガトウィック・エクスプレス」よりも料金が安く、タッチ決済に対応したクレジットカードがあれば、事前のチケット予約や購入は不要、つまり、日本のSuicaのように乗ることができます。
アクセス方法 | 乗車料金 | 所要時間 | |
---|---|---|---|
電車 | ナショナルレール(タッチ決済)おすすめ! | £12.2 / £20.3 *1 | 35分〜50分 |
電車 | ナショナルレール(オンラインで購入) | £13.5〜£19.4 *2 | 35分〜50分 |
電車 | ガトウィック・エクスプレス(タッチ決済) | £21.80 | 30分 |
電車 | ガトウィック・エクスプレス(オンラインで購入) | £19.5 | 30分 |
バス | ナショナル・エクスプレス(オンライン購入) | £7〜 | 80分 |
車 | タクシー | £100 | 60分〜80分 |
*1 オンピーク時間帯(月曜〜金曜:6時30分〜9時30分)は£20.3、それ以外の時間帯は£12.2 *2 当日予約と前日予約で料金が異なる。当日は£19.4から。 |
ナショナルレール(National Rail)
英国全土を走る民間鉄道の名称です。路線によって運行会社が異なり全部で24の民間列車運行会社があります。いわゆる、日本のJRに相当します。
ガトウィック空港からは「サザン鉄道(Southern Railway)」と「テムズリンク(Thames Link)」がロンドン市内までの電車を運行しています。
ガトウィック・エクスプレス(Gatwick Express)
ガトウィック空港からロンドンのヴィクトリア駅までノンストップで繋ぐ特急電車です。
最速でロンドン市内に行けますが、値段が高いのがデメリットです。
公式サイト:ガトウィック・エクスプレス
ナショナル・エクスプレス(National Express)
イギリス最大手の長距離バス会社です。
ロンドン市内とガトウィック空港の間もバスが運行しており、乗車料金は£7からと激安です。
但し、次の理由から、通常はおすすめできません。
- 鉄道よりも乗車時間が長い
- 乗車料金は鉄道とあまり変わらない
公式サイト:ナショナル・エクスプレス
タクシー
時間帯や道路の混雑状況によりますが、ロンドン市内までの乗車料金は100ポンドぐらいです。
タクシーを使うなら、Uberやハイヤーを使うのも一つの手です。
明らかに値段が高いので、鉄道やバスがストライキで動いていない場合にしか使いません。
ちなみに以前、ヒースロー空港からハイヤーを使ったことがありますが、ロンドンのハイヤー業者「blackberrycars」や「Just Airports」は、結構おすすめです。
どちらも何度か使っていますが、スムーズに空港とロンドン市内を移動できました。
なお、ストライキで電車が使えない場合は、値上げされることがあるのでご注意ください。
(受け入れるしかないんですけどね。)
公式サイト:Blackberrycars
公式サイト:Just Airports
ナショナルレールでのロンドン市内からガトウィック空港へのアクセス
ここからは、おすすめの交通手段である「ナショナルレール(サザン鉄道、テムズリンク)」を使ったロンドンのヴィクトリア駅からガトウィック空港への行き方を解説します。
ナショナルレールはキャッシュレス決済に対応
まず、ガトウィック空港までのナショナルレール(サザン鉄道、テムズリンク)は、コンタクトレス決済に対応しています。カードや端末を自動改札にタッチするだけで乗れます。
乗車券のオンライン予約や券売機での購入は不要です。
- タッチ決済対応のクレジットカード(アメックス、マスター、VISA)
- ロンドン地下鉄のオイスターカード
- Apple PayやGoogle Payに対応したモバイル端末(iPhoneやAndroid、Apple Watch)
利用条件はロンドンの地下鉄(underground)と同じです。



ヴィクトリア駅からガトウィック空港までのアクセス、行き方
ここから、ナショナルレールに乗ってから降りるまで、順を追って説明していきます。
ナショナルレールのプラットホームに進む
ヴィクトリア駅についたら、ナショナルレールのプラットホームを目指します。
赤いナショナルレールのマークが目印です。
ナショナルレールの改札を通る
イギリスでは日本と同じく、乗車時と降車時に改札を通る必要があります。
タッチ決済の方は、右手にある黄色のカードリーダーにカードや端末をタッチすると「ピッ!」という音とともにドアが開きます。
チケットをオンライン予約した方や券売機で購入した方は、QRコードを右下のリーダーにかざします。
電車は自由席で座席指定なし
日本のグリーン車に相当する「ファーストクラスチケット(1st class ticket)」を購入した方を除き、座席は自由席です。
サザン鉄道、テムズリンクともに車内は清掃が行き届いており清潔な状態が保たれていました。
ガトウィック空港についたら改札を忘れずに!
ガトウィック空港についたら、オイスターカードやクレジットカードを使った方は黄色のカードリーダーにタッチするのを忘れないで下さい。
ガトウィック空港では、改札ゲートはなく、通路の端にカードリーダーが用意されているだけです。
ほとんどの方がタッチすることになるので、周りの人に合わせて行動していれば、タッチし忘れは滅多に起きません。
ガトウィック空港駅で降車、改札を通る
「Gatwick Airport railway station」に着いたら電車を降ります。
南ターミナルに到着しますので、北ターミナルを使う方は、そのまま案内に従って移動すると、両ターミナルを接続する無料のモノレール乗り場にたどり着きます。
イギリスで電車に乗るなら知っておきたい英語表現
知っておきたい電車関連のイギリス英語をまとめました。
日本人はアメリカ英語を学習しますので、特にTubeとかLift、Carriageは聞き慣れない単語だと思います。
- Underground、Tube:ロンドン地下鉄
- Overground:地上の近距離鉄道
- TfL(Transport of London):ロンドン交通局
- Way out:出口
- Lift:エレベーター
- Escalator:エスカレーター
- Fare:電車運賃
- Commuter:通勤者
- Carriage:車両
- Ticket inspector:有効なチケットを所持しているか調べる駅の係員
ロンドンのガトウィック空港のラウンジ
ガトウィック空港には、北ターミナルに6つ、南ターミナルに5つのラウンジがあります。
いずれもラウンジの場所は全て出発エリア(荷物検査や保安検査後のエリア)です。
従って、北ターミナルで出発する人が南ターミナルのラウンジは使えません。
プライオリティパスが使えるラウンジが7つあります。

北ターミナル
- Emirates Lounge(エミレーツ航空のラウンジ)
- No1 Lounge Gatwick(プライオリティパス利用可)
- The Gateway(プライオリティパス利用可)
- Clubrooms Gatwick North(プライオリティパス利用可)
- Plaza Premium Lounge(有料ラウンジ、利用料金:£39.6)
- Roam Freely Lounge(O2とVirgin Media回線の利用者が使えるラウンジ)
南ターミナル
- British Airways(ブリティッシュエアウェイズのラウンジ)
- No1 Lounge Gatwick(プライオリティパス利用可)
- My Lounge(プライオリティパス利用可)
- Club Aspire Lounge(プライオリティパス利用可)
- Clubrooms Gatwick South(プライオリティパス利用可)
2023年のガトウィック空港は混雑が激しいので注意
2022年より旅客数が回復傾向にありますが、ヨーロッパでは依然として施設側が追いついておらず、フライトのキャンセルや遅延が頻発しています。
航空会社の問題ではなく、空港施設側の問題が大きいので、どのフライトでも起きます。
ヨーロッパに来られる際は、ある程度の覚悟をしておいた方が良いかもしれません。

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