「ベルリンの地下鉄やトラムの乗り方は?」
「スマホアプリでチケットは買えるの?」
「観光におすすめの乗車券はどれ?」
ここでは、ドイツ、ベルリンの電車やトラム等の交通機関の乗車券(チケット)の買い方から乗り方までをご紹介します。
なお、2023年5月に情報を更新しています。
- ベルリン市内の電車や地下鉄、トラム、バスの乗車券は共通!
- 乗車券を購入したら有効化の処理を忘れずに!
- 旅行者は、乗り放題の24時間チケットがおすすめ!
公共交通機関(電車、バス、トラム、地下鉄)の基本情報
ドイツのベルリンの交通機関(電車、バス、トラム、地下鉄)について、特徴や日本との乗車ルールの違いを紹介します。
乗車券(チケット)は各交通機関で同じ、共通利用可
ベルリン市内の公共交通機関は全て同じ乗車券(チケット)になっています。わざわざ、Uバーンの乗車券とバスの乗車券を別々に買う必要はなく、共通利用できます。
- Sバーン(都市近郊鉄道)
- Uバーン(地下鉄)
- バス
- トラム
- フェリー
乗車券(チケット)はBVG券売機とVBB券売機のどちらでも買える

ベルリンを訪れる観光客が混乱する原因の1つがBVGチケットとVBBチケットの存在です。
市内にはBVG(ベルリン市交通局)の券売機とVBB(ベルリン=ブランデンブルク交通連合)の券売機の2種類があります。そのため、どの券売機を使えば良いか迷ってしまうかもしれません。
しかし、ベルリン市内を移動するなら、どちらの券売機でも乗車券(チケット)が購入できます。
ベルリン市内のUバーンやバス、トラム、フェリーはBVG(ベルリン市交通局)が運営管理しています。一方、郊外と接続しているSバーン(都市近郊鉄道)はVBB(ベルリン=ブランデンブルク交通連合)の管轄です。
ただし、BVG(ベルリン市交通局)はVBB(ベルリン=ブランデンブルク交通連合)の一員であるため、VBBのチケットがベルリン市内でも使えることになっています。
乗車券(チケット)に刻印をし忘れると60ユーロの罰金

ベルリンの駅には改札がありません。
有効なチケットを持っていれば改札を通ることなく電車や地下鉄に乗ることができます。毎回財布から乗車券を取り出す必要がある日本と比べると、とても簡単です。
ただし、改札がない代わりに乗車券(チケット)は乗車前に刻印機に通して有効化させる必要があります。刻印して初めて有効なチケットになるわけです。
ベルリンでは社内で係員による検察が頻繁に行われており、乗車券(チケット)に刻印されていない場合は60ユーロの罰金が課されますのでご注意ください。
なお、刻印の作業は乗車券を使う最初の1回だけです。毎回刻印する必要はありません。
ベルリン市内の各駅はA~Cのゾーンに区分

ベルリンでは、市内の駅をA~Cのゾーンに別けて、そのゾーンの移動に応じて乗車料金が請求される仕組みとなっています。市内の有名な観光スポットは大部分がAゾーンかBゾーンに含まれますので、基本的にA~B区間のチケットを購入しておけば問題ありません。
ベルリンの電車路線図と各駅のゾーンはこちらから確認できます。また、BVG(ベルリン市交通局)のサイトからルート検索を行うことで、乗車料金が調べられます。
ベルリン・ブランデンブルク国際空港(BER)はゾーンC
ベルリン・ブランデンブルク国際空港(BER)はゾーンCとなりますのでご注意ください。
地下鉄やバスの乗車料金

2023年4月時点のベルリン市内における交通機関の乗車料金は次の通りです。なお、BVGとVBBのどちらの券売機で購入しても料金は同じです。直近では2023年4月に料金の改定が行われて値上げされました。
また、Aゾーン内で移動する場合はA〜Bゾーンの乗車券(チケット)を購入する必要があります。
シングルチケット(1回乗車券)の料金
タイムスタンプを押してから2時間有効となります。
- A〜Bゾーン:3.2ユーロ
- B〜Cゾーン:3.8ユーロ
- 全ゾーン(A〜C):4.0ユーロ
24時間チケットの料金
タイムスタンプを押して有効化してから24時間有効となります。
- A〜Bゾーン:9.5ユーロ
- B〜Cゾーン:9.9ユーロ
- 全ゾーン(A〜C):10.7ユーロ
2021年1月1日以降、1日乗車券は24時間有効のチケットになりました。旅行ガイドブックに書かれている「翌日の午前3時までしか使えない」との説明は誤りで情報が古いです。
※ただし、ベルリン市内だけでなく、VBBネットワーク全体をカバーした1日乗車券(23ユーロ)は従前どおり、翌日午前3時までの有効となっています。
詳細リンク:VBBの乗車料金ページ
市内観光なら24時間チケットがおすすめ
ベルリン市内を観光するなら次の2つの理由からシングルチケットよりも24時間チケットの方がおすすめです。
- 24時間チケットはシングルチケット3回分の料金より安い
- 定番の観光スポットが離れていて、地下鉄やバスに乗る機会が多い
- 券売機で乗車券(チケット)を毎回購入するのは手間が大きい
子ども料金

ドイツは子どもに優しい国として有名です。
例えば、6歳未満の子どもはベルリンの公共交通機関に無料で乗車できます。また、6歳から14歳までの子供は大人1人につき3人まで乗車料金が無料です。
これらは、ベルリンの地下鉄やバス、トラムなど、全ての公共交通機関で共通の取り扱いです。
行き方やルート検索はGoogle Map

ドイツのベルリン市内におけるルート検索はGoogle Mapで十分です。
特別なスマホのアプリをインストールすることなく、観光スポットの情報や最寄駅の最新情報を調べることができます。
ベルリンの地下鉄や電車、トラムに乗るための乗車券の買い方
ここからは実際にベルリンの公共交通機関に乗るための乗車券(チケット)の買い方を紹介します。乗車券は大きく分けて次の2通りの買い方があります。
- スマホのアプリからベルリンのチケットを購入する
- 駅にある券売機でチケットを購入する
それぞれの購入方法について説明してきます。
スマホのアプリで乗車券(チケット)を購入する

おすすめはスマホのBVGアプリからの購入です。アプリで乗車券を購入する場合の留意点は次の通りです。
- 刻印による有効化作業は不要。
- シングルチケット(1回乗車券)は購入して60秒後に自動で有効化される。
- 24時間チケットは有効期間を事前に選択して購入する。
- アカウント登録やクレジットカード情報を入力せずに乗車券が購入可能。
(Apple PayやGoogle Payを通じて支払できる) - 1台の端末で友達の乗車券もまとめて購入可能。
チケットの買い方は簡単です。スマホのBVGアプリから希望のチケットを選んで名前などの情報を入力して、支払い方法を選択するだけです。



乗車券を購入するとアプリの画面にQRコードが表示されます。仮に車内で係員に乗車券の提示を求められたら、このQRコード画面を見せてください。
駅の券売機で乗車券(チケット)を購入する
次に駅の券売機で紙の乗車券(チケット)を購入する方法を紹介します。
先ほど説明した通り、ベルリン市内にはBVG(ベルリン市交通局)とVBB(ベルリン=ブランデンブルク交通連合)の2種類の券売機が設置されています。
BVG(ベルリン市交通局)の券売機
まずは、BVG(ベルリン市交通局)の券売機の使い方です。
Uバーン(地下鉄)のプラットホームに必ず置いてあるのが、このBVGの券売機。BVGの券売機は黄色が目印です。
まずは券売機の画面の右側をタッチして、言語をドイツ語から英語に切り替えます。残念ながら日本語表示はできません。券売機の画面にはA〜B区間、B〜C区間、A~C区間別にチケットの種類が表示されているので、欲しいチケットのボタンをタッチします。

次に「Standard fare」か「Reduced fare」を選択します。ベルリンに旅行で来ている方は原則としてStandard fareです。
- Standard fare:大人一般料金
- Reduced fare:ペットや6歳から14歳の子供が大人を伴わずに乗車する場合の料金

購入するチケットを選択したら、最後にチケット代金を支払います。現金はもちろんのこと、クレジットカードでも支払うことができます。しかもタッチ決済、コンタクトレス決済対応です。

BVGのチケット券売機で使えるキャッシュレス決済手段は、VISAカード、マスターカード、AMEX(アメリカン・エクスプレス)、Apple Pay(アップルペイ)、Google Pay(グーグルペイ)が使えます。日本のJCBカードは残念ながら対応していません。
余談ですが、私は海外旅行に最もおすすめのクレジットカードは楽天プレミアムカードだと信じて疑いません。タッチ決済はもちろんのこと、Apple PayやGooglePayにも対応しており、空港のラウンジ利用ができるプライオリティパスや空港との手荷物宅配サービスも利用できます。
快適な旅行に欠かせないクレジットカードです。
乗車券(チケット)の購入方法を解説した動画
youtubeで実際にBVG券売機を操作して乗車券(チケット)の購入方法を解説した動画があったので紹介します。券売機の操作の様子が伝わりましたら幸いです。
VBB(ベルリン=ブランデンブルク交通連合)の券売機
次に、主にSバーン(近郊鉄道)の駅に設置されているVBB券売機での乗車券(チケット)の購入方法です。VBBの券売機は赤色です。ドイツ鉄道(DB)の券売機と操作が同じなので、こっちの方が慣れている方もいらっしゃるかもしれません。
なお、VBBの券売機の側面にSバーンやUバーン(地下鉄)、バス、フェリーのマークが描かれている機会のみが市内の乗車券(チケット)を買うことができるのご注意ください。

VBBの券売機はベルリン市外に出る電車のチケットも購入できるため、操作が少し厄介です。
まずは言語を切り替えて、目的地を入力します。

VBB券売機の画面をタッチすると、目的地を入力するように促されます。目的地を入力すると、当該目的に向かう電車のリストが出てきます。この画面で希望の発車時刻の電車を選択します。

その電車に対応したチケットの種類が表示されます。
今回、私が購入しようとしたのは、ベルリン中央駅からブランデンブルク国際空港までのチケット。そのため、ベルリン市内の共通乗車券を選択する画面が表示されています。
チケットを選択した後に、お金を支払うとチケットが発行されます。

乗車券(チケット)の購入方法を解説した動画
youtubeで実際にVBB券売機を操作して乗車券(チケット)の購入方法を解説した動画があったので紹介します。
ベルリン市内の公共交通機関(電車、バス)の乗り方
最後にベルリン市内の公共交通機関(電車、バス)の乗り方から降り方までを解説します。
電車の乗車から降車まで
まずは電車の場合です。
ベルリン市内で電車に乗る時は改札がありません。案内に従って歩いていくと駅のプラットホームに直接たどり着きます。
プラットホーム自体は日本と何ら変わりません。違いとしては、ベルリンでは、ホームドアがない駅が多いことぐらいでしょうか。

なお、プラットホームに紙の乗車券(チケット)を有効化するための刻印機が設置されています。チケットの有効化が済んでいない場合は、この機会にチケットを差し込んで刻印します。
なお、電車の車内には刻印機が設置されていません。必ず乗車前にチケットに刻印してください!

Sバーン(近郊鉄道)の場合は、VBBの券売機と同じ赤色の刻印機が置かれています。

電車が来たら、ドアに付いているボタンを押して乗車します。ベルリンの電車の車内は確りと掃除がされていてキレイでした。日本の電車と遜色ないと思います。

降りる駅に到着したら、ドアに付いているボタンを押してドアを開けます。ドイツの鉄道は改札がありませんので、そのまま駅を出てしまって構いません。

バスの乗車から降車まで
次にバスに乗車する場合です。
ベルリン市内でバスに乗車する時は、どのドアからでも乗車できます。また、バスの運転手に乗車券(チケット)を見せる必要もありません。
なお、バスの場合、乗車券(チケット)の有効化はバス停ではなくてバスの車内で行います。車内に黄色の刻印機が設置されていますので、乗車したらこれを使って乗車券(チケット)を有効化します。

目的地のバス停に近づいたら、バスの車内にあるSTOPボタンを押して運転手に知らせます。後は、バス停に付いたら降りるだけです。乗車時と同様にどのドアから降りても構いませんし、運転手に乗車券(チケット)を見せる必要もありません。

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