2023年:ベルリンを半日で観光するモデルコース

ベルリンの観光スポット、見どころを紹介 ドイツの見どころ

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ドイツの首都であるベルリン。
有名なベルリンの壁からブランデンブルク門、虐殺されたユダヤ人のための記念碑、チェックポイントチャーリーと見どころがたくさんあります。

通常、ベルリン観光の日数は2日が目安と言われています。
しかし、ドイツの他の都市も観光したいからベルリンは1泊2日の滞在という人も多いはず。

そこで、ここではベルリンの主要な観光スポットを半日で巡った私のモデルコースをご紹介します。

あくまで私が実際にベルリンを観光した時のコースを参考にしているので、私見が多く含まれている点はご容赦ください(m(_ _ )m)。

ベルリン中央駅からのスタートを想定しています。

  • ドイツのベルリンはアートと歴史的建造物が多く残る重要都市!
  • 特に東西ドイツの分断などの20世紀における激動の歴史は見所の1つ!
  • 有名スポットを抑えつつも半日でベルリンを巡る観光のモデルコースを紹介!

ベルリンの主要観光スポットを半日で巡るために

ベルリンの全ての観光スポットを見るなら2日から3日は必要です。

今回は半日という限られた期間で効率的に観光スポットを巡るため、東西ドイツに分断された20世紀の歴史に焦点を当てました。

半日で見て回るための観光モデルコース

まずは、今回の旅のモデルコースを紹介します。

ベルリン中央駅からスタートして、全部で7箇所の観光スポットを巡るコースになっています。

ベルリンを半日で見て回る観光モデルコース
ベルリンを半日で見て回る観光モデルコース

なお、次の観光スポットは有名であるものの、今回の旅の目的である「ドイツの20世紀の歴史」とは必ずしもマッチしないので、思い切って省略しています。

どれも人気のある観光スポットですので、時間が許せば寄ってみることをおすすめします。

  • シャルロッテンブルク宮殿(建てられたのは17世紀と更に昔となるため省略)
  • ペルガモン博物館(古代の歴史に興味があれば良いけど、今回の趣旨とマッチせず省略)
  • テレビ塔(ただの映えスポットなので今回の旅行では省略)
  • ベルリン動物園(今回の旅行の目的と異なるので省略)

電車やバスは24時間乗車券の購入がおすすめ!

バス・電車・トラム

ベルリンを観光するなら、公共交通機関の活用が欠かせません。
1つ1つの観光スポットが離れているため、バスや電車に乗る機会が多いです。

ベルリンではバス、電車、トラムの乗車チケットは共通となっているので、乗車券は1回毎に購入するのではなくて、24時間有効な乗車券を購入した方がお得です。

迫力満点のプロテスタント教会「ベルリン大聖堂」

ベルリン大聖堂
ベルリン大聖堂

まずは、ベルリン中央駅から地下鉄で10分ほど離れた、緑色のドームがとても美しいプロテスタント系の教会「ベルリン大聖堂」です。

ドイツ帝国の皇帝を輩出したホーエンツォレルン王家の教会で、地下には大規模な墓所があります。

私は予約をせずに当日券を購入して入りました。行列もなく待ち時間なしで入場できました。
ただ、夏休みなどの観光シーズンでは、HPからチケットを事前予約した方が良いかもしれません。

第二次世界大戦で被害を受けた天蓋

ドイツのベルリンは第二次世界大戦で甚大な被害を受けた都市です。
ベルリン大聖堂の114メートルの高さを誇る天蓋も被害を受けたものの、その後の再建により現在の姿となりました。

この天蓋ですが、実は登ることができます。
270段の階段を登ると天蓋部分に出られ、360度の景色が眺められます。

なお、エレベーターはありません。
私が訪れた時は天候が悪く疲れ切っていたので、早々に断念しました(笑)。
ベルリンを一望できますので、時間と体力が許す方は、ぜひチャレンジしてみてください。

ベルリン大聖堂の天蓋
ベルリン大聖堂の天蓋

キリストの一生が描かれたステンドグラスが素敵な主祭壇

ベルリン大聖堂の主祭壇がとても素敵でした。

大きな3枚のステンドグラスにはイエス・キリストの一生が描かれています。

  • :聖母マリアに抱えられるキリスト(キリストの誕生)
  • 中央:十字架にかけられるキリスト(キリストの磔刑図)
  • :復活したキリストが天に昇る様子(キリストの昇天)
ベルリン大聖堂の主祭壇
ベルリン大聖堂の主祭壇

ホーエンツォレルン家の墓所は改修工事中

ベルリン大聖堂は前述の通り、ホーエンツォレルン家の教会でもありました。
そのため地下にはホーエンツォレルン家の墓所が広がっています。

本来はここも見学できるのですが、2020年3月1日から2024年春頃まで地下聖堂で改修工事が行われています。

私が訪れた2022年1月時点では、地下聖堂に入ることができませんでした。
事前に公式HPで確認してから訪れることをおすすめします。

  • 場所Am Lustgarten, 10178 Berlin, Germany
  • 営業時間(イベントで変更となる可能性あり)
    月曜〜金曜:10時00分〜17時00分
    土曜:10時00分〜16時00分
    日曜:12時00分〜16時00分
  • 定休日:なし
  • 観光の所要時間:1時間〜1時間30分
  • 公式HPhttps://www.berlinerdom.de/

独裁者のキスで有名な「イーストサイドギャラリー」

ベルリンの壁に描かれた絵画「イーストサイドギャラリー」
ベルリンの壁に描かれた絵画「イーストサイドギャラリー」

次にベルリン大聖堂からバス(300番)を使って、ベルリンの壁の残骸に描かれたイーストサイドギャラリーに向かいます。

実は、イーストサイドギャラリーの絵画が描かれたのは、ベルリンの壁が崩壊した後の1990年。
世界中の118人のアーティストにより描かれ、壁画は1.3kmにも及びます。

その中でも最も有名な絵が上の写真「独裁者のキス」です。
この絵は、旧東ドイツのエーリッヒ・ホーネッカー書記長と旧ソ連のレオニード・ブレジネフ書記長がキスをしている姿を描いたもの。

当時の東ドイツと旧ソ連の緊密さを皮肉って描かれたものです。

なお、2人は実際にキスをしていて、その場面の写真も存在します。
当時のソ連では男性同士が挨拶代わりにキスをすることが一般的な習慣でした。

独裁者のキスが描かれている場所(Google Map)

壁の西側には何が描かれている?

ベルリンの壁の東側(イーストサイド)に描かれているので「イーストサイドギャラリー」です。

では、反対の西側には何が描かれているのでしょうか?

イーストサイドギャラリーは、所々に壁の切れ目があるので、反対の西側(ウエストサイド)の様子を見ることができます。

ただ、ウエストサイドギャラリーは、絵画というよりも単なる落書き。
見る人が見れば違うのかもしれません。しかし、私には落書きにしか見えませんでした(笑)。

西側よりも東側の方が断然面白かったです。

ドイツのベルリンにある「イーストサイドギャラリー」の西側
「イーストサイドギャラリー」の西側

ベルリンの壁はめっちゃ薄い!

ベルリンの壁は東西を厳格に分断する壁だから、とても重厚な造りに違いない。
私はベルリンを訪れるまで、そう思っていました。

しかし、実際に壁の境目を見ると、あまりの薄さにびっくり!

ベルリンの壁が崩壊した当時、住人が重機やハンマーで壁を破壊している様子が世界中で放送されていました。人の手によって簡単に壁が壊せるのも納得です。

ドイツのベルリンの壁の境目
ベルリンの壁の境目

何でもっと厚い壁にしなかったんだ!?と思われるかもしれません。

ベルリンの壁は東ドイツの住民が西ドイツへ逃れるのを防ぐために建設されました。
当時、東ドイツ政府にとって、住民の流出は喫緊の課題だったわけです。

しかし、ベルリンの壁は全長155キロメートルにも及ぶ大工事。
当時の東ドイツ政府に、とても重厚な壁を建設する時間と余裕はなかったわけです。

日本をテーマにした絵画

イーストサイドギャラリーには日本をテーマにした絵画があります。

題名は「日本地区への迂回路(Umleitung in den japanischen Sektor)」。
富士山や五重塔、日の丸が描かれた日本らしい壁画で、必見の絵画の1つです。

この絵を描いたのはベルリンで活動するアーティストのトーマス・クリンゲンシュタインさん。

日本に旅行したいという彼の子供の頃の夢を元にしていて、いつかベルリンの壁が開き、日本へ自由に旅行できる日を願って描かれました。

イーストサイドギャラリー「日本地区への迂回路」
イーストサイドギャラリー「日本地区への迂回路」

イーストサイドギャラリーの絵は一度描き直された

イーストサイドギャラリーの絵が描かれたのは1990年です。

しかし、野ざらしになっていたことや落書きによる壁画の劣化が激しく、2009年に全面的に描き直しがされています。

劣化が激しく、修復というよりも真っ白のキャンパスに絵を描き直す程の作業だったとか。
そのため、最初のオリジナルに比べて色合いが変化している絵画が多いそうです。

博物館がおすすめ!チェックポイントチャーリー

 ベルリンのチェックポイントチャーリー
ベルリンのチェックポイントチャーリー

東西ドイツ分断の歴史として欠かせないのが「チェックポイントチャーリー」です。
イーストサイドギャラリーから265番バスを使って移動できます。

チェックポイントチャーリーは、東ベルリンと西ベルリンを分断する国境検問所です。

「チャーリー」はアルファベットの3番目にあたる「C」の意味。
したがって、当時はベルリン市内に「A」にあたるチェックポイント・アルファと「B」にあたるチェックポイント・ブラボーが存在していました。

しかし、ベルリンの壁崩壊に伴い、現在も残っているのはこのチャーリーだけとなります。

ベルリンの壁の跡を示すレンガのオブジェ

国境検問所ですので、当時、チェックポイントチャーリーの周りにはベルリンの壁がありました。
しかし、現在は壁が取り壊され、壁があった場所にはレンガのオブジェクトが埋め込まれています。

場所は、フリードリッヒ通りを北に進み、最初の交差点を超えたあたりです。
刻まれている「BERLINER MAUER」はドイツ語でベルリンの壁の意味です。

ベルリンの壁の跡(Google Map)

ベルリンの壁があった場所に残されたレンガのオブジェ
ベルリンの壁があった場所に残されたレンガのオブジェ

チェックポイント・チャーリー博物館

復元された検問所の隣には博物館があります。

ここは、他の観光場所に比べて入場料が高く見学するか迷っていたのですが、入って正解でした。

主にベルリンが東西に分断されていた頃の展示がされていて、実際に東ドイツから西ドイツへ亡命した時の事例が数多く紹介されています。

特に、亡命にあたり実施に使われた改造車や旅行ケースなども展示されていて、とても楽しめました。

なお、ここの博物館ですが、常に展示内容のアップデートが図られています。私が訪れた時は、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻に関するものもありました。

特に印象的だったのが、銃撃で穴だらけになってしまった自動車。
2022年にもなって、未だこんな戦いが起きているのかと、なんとも切ない気持ちになりました。

事前にチケットを購入せずに休日に訪れましたが、待ち時間の発生はありませんでした。
5ユーロの追加料金を支払うと館内で写真撮影もできます。

ベルリンのチェックポイントチャーリー博物館
チェックポイントチャーリー博物館

東ドイツ生まれのマスコット「アンペルマンショップ」

ベルリンのアンペルマンショップ
ベルリンのアンペルマンショップ

チェックポイントチャーリーからベルリンの地下鉄で5分ほど移動すると、アンペルマンショップにたどり着きます。

アンペルマンとは旧東ドイツの信号機に使われていた人の形をしたマスコットキャラクター。
誕生したのは1961年で、1970年には歩行者用の信号として東ドイツ中で使われました。

東西ドイツが統合された際は、西ドイツの信号機に統一する案もあったそうですが、アンペルマンに親しみを感じてきた人々により「アンペルマンを救え!」という運動が起こりました。

結果、消滅しそうであったアンペルマンが復活!
現在ではベルリンのほぼ全ての歩行者用信号機に採用されています。

とてもかわいいマスコットキャラクターなので、ベルリンのお土産としてもおすすめです!
ただし、お値段は少し高めなので買い過ぎにご注意を。

ベルリンの歩行者用信号機(アンペルマン)
ベルリンの歩行者用信号機(アンペルマン)
アンペルマンショップの店内
アンペルマンショップの店内

日本を舞台にしたアンペルマンの公式PV動画

アンペルマンが来日したときの動画が公式サイトに挙げられていました。

駅のプラットホームで駅の乗務員に声をかけられる様子など、とてもシュールな動画です。
お店でもこの動画が流れていました。

アンペルマンショップに立ち寄った際は、ぜひご覧ください。

虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑

虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑
虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑

アンペルマンショップから12分ほど歩くと、ホロコーストの犠牲になったユダヤ人のための記念碑が見えてきます。開設されたのは2005年でアメリカ在住のピーター・アイゼンマンにより設計されました。

入り口では、足のひざぐらいの高さしかない石碑ですが、奥に行くほど高くなり、最後は自分の身長を軽々と超えてきます。

通路も狭く無機質な石碑が淡々と並んでいるため、なんとも言えない不安と恐怖を覚えました。

ぜひ、入り口だけでなく、奥まで進みんで見ることをおすすめします。
石碑の威圧感により押し潰されそうな印象を受けます。

私が訪れた時はお花も手向けられていました。
とても悲しい場所ですが、ベルリンを観光する上で欠かせないスポットの1つです。

虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑の奥
虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑の奥

東西ドイツ分断の象徴「ブランデンブルク門」

ベルリンのブランデンブルク門
ベルリンのブランデンブルク門

虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑から徒歩5分で「ブランデンブルク門」です。
ベルリンといえばブランデンブルク門を思い浮かべる人も多いはず。

ブランデンブルク門は、休日平日を問わず、ひっきりなしに観光客が訪れる人気スポットです。

18世紀後半に税関門として建設

ブランデンブルク門が建設されたのは18世紀後半。

当時のプロイセンの王様であるフリードリヒ・ヴィルヘルム2世の命により建設されました。

この頃のベルリンは城塞都市で、ブランデンブルク門は税関門としての役割を担っていました。

ブランデンブルク門が東西ドイツ統合の象徴と言われる理由

そして、時は流れて第二次世界大戦が終わった後。
ドイツは西ドイツと東ドイツに分断されました。

このとき、ブランデンブルク門は東ドイツに属していましたが、門の目と鼻の先が東西の境界線となったため、通過できず先に進めない行き止まりとなっていました。

そんな、ブランデンブルク門が本来の門としての役割を取り戻したのはベルリンの壁が崩壊した時。目の前の境界線がなくなり、再び門の下を通過することができるようになりました。

そのため、ブランデンブルク門は東西ドイツ統合の象徴と言われています。

ユーロ硬貨に描かれたブランデンブルク門

実は通貨のユーロ硬貨は同じユーロ圏内でも国によってデザインが異なります。

ドイツ発行の10セント、20セント、50セントのユーロ硬貨のデザインはブランデンブルク門。
東西ドイツ統合の象徴として地元の人にも愛されています。

なお、デザインが異なるのはコインだけで紙幣は共通のデザインとなっています。

ブランデンブルク門が描かれたユーロ硬貨

夜は人が少なく夜景がきれい!

ブランデンブルク門は日中に訪れるのも良いですが、夜はライトアップがされていて、とても美しい眺めが望めます。

日中に比べると人混みも解消されているので、夜に訪れてみるのもおすすめです。

ただし、防犯のためにも、あまり人気がない場所に行きすぎないようにご注意を。

ブランデンブルク門の夜景
ブランデンブルク門の夜景

カイザー・ヴィルヘルム記念教会

ベルリンのカイザー・ヴィルヘルム記念教会
ベルリンのカイザー・ヴィルヘルム記念教会

ブランデンブルク門から100番バスで20分ほど移動すると、ベルリンの西側にある教会「カイザー・ヴィルヘルム記念協会」にたどり着きました。

青色のステンドグラスで有名なベルリンの教会です。
全く様子の異なる新旧2つの教会が並んで建てられています。
なお、写真の後ろ側の塔が古い教会で、手前の六角形のような建物が新しく建てられた教会です。

元々の古い教会は初代ドイツ皇帝であったヴィルヘルム1世を追悼する目的で、ヴィルヘルム2世の命により建てられました。

しかし、その後の第2次世界大戦中に空襲を受けて崩壊、現在では戦争の戦禍と平和を祈るモニュメントとして残っています。

そして、手前にある新しい教会ができたのは1961年。
他では見られないユニークな構造をしていて、青色に光るステンドグラスが特徴的です。

カイザー・ヴィルヘルム記念教会の青色のステンドグラス
カイザー・ヴィルヘルム記念教会の青色のステンドグラス

内部の様子が分かりやすいYoutube動画

Youtubeにカイザー・ヴィルヘルム記念教会を観光した時の動画が上がっていたので紹介します。
見所を抑えていて、とても分かりやすい動画でした。

ベルリン中央駅に戻る

カイザー・ヴィルヘルム記念教会を見終わった後は、ベルリン地下鉄に乗って12分でベルリン中央駅に戻ることができます。

ただ、私は、そのまま教会の隣りにある25アワーズホテルに宿泊しました。

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